私たちが運動をするとき、体の様々な筋肉や関節が動いています。無意識に動作を行っていると思いますが、実は脳がたくさんの指令を出して行っているのです。
*運動の発現*
キャッチボールをするとき、まず頭の中では
① キャッチボールをしたい!
(運動の欲求や動機:大脳辺縁系)
② 相手が少し遠いところにいるから強く投げよう
(運動の方略・プログラム:運動野大脳基底核、小脳)
③ よし、腕を大きく振って…投げるぞ~!
(運動の実行・調整:神経系、筋肉)
何気なくキャッチボールをしているかもしれませんが、実は頭の中でこのようなプログラムが立てられ、実行されています。
更に、この運動プログラムが完了したあと、「届かなかった…」あるいは「ボールが相手より遠くにいってしまった!」などの結果を感覚系が捉えて、再度プログラムを構成します。
もうひとつ運動を実行するのに大切な協調性についてお話します。
*協調運動*
協調運動とは上記のキャッチボールの時のように、複数の筋肉や関節を使うとき、それらをまとまった動作として実行することです。
協調運動には(キャッチボールを想像して…)
① 筋肉の協調性:筋肉をどれくらい使うか
② 関節の協調性:関節をどのくらい動かすか
③ 四肢の協調性:足と手をどのタイミングでどうやって動かすか
④ 目と手の協調性:相手の位置を目で確認して、手や足の動きを考える
など様々な種類があります。これらのシステムに不具合が起きると、協調運動障害となり、ぎこちなさなどが生じます。
このように、一見簡単な運動に見える動作でも、頭の中で様々な指令を出して体が動いています。運動の発達段階には個人差がありますが
手先がうまく使えていなくて不器用だな…
ジャンプがうまくできないけど運動神経が悪いのかな…
など、お子様の「身体の動き」で不安な点があれば指導員にご相談ください。